不動産売却時の価格交渉を成功させるためのコツ

最終更新日 2021年3月8日

監修・著者 高野 春樹

 

中古一戸建ての価格交渉でよくあるのが、単純な立地のことと、家のデザイン、建築の質などです。土地の価格について、また、公的機関が出してくる評価額に関してはどうしようもできませんが、最初からその評価額にプラスで金額が上乗せされている場合には、買う側も欠点を見つけて交渉してきます。

 

中古の場合、目には見えない部分で害虫が内部を食っていたり、地震などの影響で歪んでしまっていたりすることもあります。そのため、先に非破壊検査や不動産会社の正式な検査を受けておくことで、あらぬ疑いをかけられずに済みます。価格交渉では買い手側は基本的に価格交渉には応じられないものという認識・常識を持って対応してきますが、指摘される点があり、それが欠点として事実なのであれば価格の再考をするのも大切です。

 

 

不動産会社に価格幅を伝えておくと良い

価格交渉を許す場合には、最低でもいくらまでは許してよいかを伝えておきましょう。評価額などを合わせて1000万円が妥当な金額だと不動産会社に提案されていて、売却価格を1200万円に設定すると決めた場合、その価格での売却をしてもらえます。しかし、買い手がつかない場合にはその価格では永遠の売れませんので、会社のネットワークを広げていって、さらに宣伝を進めていってもらうか、価格を下げて買い手を見つけるしかありません。

 

ひどい場合には、価格をいくら下げても買い手がつかず、価格を下げすぎると買い手がつきにくくなったり、買い手の人間レベルが下がってきたりして余計に手続きが面倒になる場合があります。土地の価格より安くすることがないようにしましょう。

 

価格設定の変更は慎重に

価格交渉をしなければならないのは不動産会社のネットワークが小さいからという理由もあります。不動産会社がその家を売るための努力を怠って、余計に時間を長引かせてしまっていることもあります。買い手が見つかるように、ただ不動産の情報を共有するだけでなく、売り込んでいってくれなければその家に興味を持つ人は少ないです。価格を変更する時には一気に価格を下げすぎないようにし、最低でも土地の評価額までしか下げないようにしましょう。

 

また、あえて高い価格で販売しておくというのもありです。その分値引きを許して、相手にこちら側が譲歩しているという優位性を感じさせることで、交渉されたとしても優位に話を進められます。多少の不備があっても割引しているということを加味して取引させられれば、不動産売却はより早く成功するでしょう。


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