中古マンションの売買契約での注意点

最終更新日 2021年3月8日

監修・著者 高野 春樹

 

基本的には中古マンションでもアパートでも一戸建てでも契約書で記載することに変わりはないですが、マンションの場合は収益に大きく関わるようなこともあるため、とくに瑕疵担保責任の範囲をしっかり決めておく必要があります。気づかぬところに欠陥があって、最初の段階では双方買い手も売り手も気づけず、法的に売り手に責任があった場合には、その責任割合などを記載しておかないと売ったあとでお金を移動させなければいけなくなりますので、非常に面倒な手続きを取ることになります。

 

また、引渡日、支払日の遅れがあった場合の違約金、どんな条件の時に支払いが遅れても許すか、などを記載しておかないといけません。こうした細かな部分の契約書に関係するものは、不動産会社の人に任せてやってもらうのがベストです。

 

 

税金と光熱費の分担

マンションの売買契約でも、税金の支払い、マンション共益部の電気代などを調整することになります。引渡日以降は買った人がその責任を負うようにするのが通常の手続きで、日割で分割することが多いです。大目に見て月で分けたほうが手続きが楽になる場合もありますが、日割にしたほうがどちらの負担も減らせますので、この部分の調整や話し合い、交渉も必要です。この際、光熱費がかかるのがどんな部分なのか、明確にしておかなければいけません。

 

駐輪場、駐車場だけでなく、廊下、エントランスなどトータルでどれくらい電気代がかかっているか判断していかなければいけません。管理人がいる場合は、その人件費の支払いも考慮しなければならず、雇い主と管理人の間での契約内容、給与内容などを買い手がむやみに変えるのは難しいため、この点も管理人の証人を得なければいけない場合があります。だいたいは条件は変わらず、そのまま継続してもらうことがほとんどですが、買い手によってはその人件費も削減しようとしますので、事前の情報共有は重要です。

 

ダブルチェックを忘れずに

たとえインターネット上で出会った不動産会社でも、売買契約のように非常に重要な書類に関してはオンラインで済ませないほうが良いです。きちんと不動産会社、売り手、買い手の三者が揃って書類をチェックして判子を押すくらいの方がよいでしょう。

 

特に記載ミス、ちょっとした所のミスが有ると後で大きな問題になってきてしまいますので、慎重になりすぎて損をすることはありません。書類のチェック、数字のチェック、根本的なところではマンションの構造や年数などのチェックも忘れずにやっておきましょう。


PAGE TOP